「紳士のスポーツ」と呼ばれる競技のプロツアー組織で起きた、反紳士的行為。

今期のゴルフ・国内男子プロツアーが終わり、12月7日に表彰式が行われました。そこで起きた嫌な出来事について。

日刊スポーツ・09年12月08日付記事より、一部引用。
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2009/12/08/02.html

規格外の活躍は、もっとも活躍した選手に贈られるMVPの選出にも影響を及ぼした。規定ではMVPは国内の成績だけをポイント化したもので決まり、それだけなら石川は100ポイントで池田が106ポイント。表彰式でポイントが示されていないことを報道陣から指摘され、JGTOの小泉会長は「今年の活躍を見れば誰が見ても石川でしょう。海外での活躍などを総合判断して私が決めました」と“超法規的措置”で石川を選出したことを打ち明けた。


 会長の独断による決定を、山中博史専務理事は「聞かれたら答える準備はあったが、選手には伝えていないし、そこは僕らの不手際」と説明。表彰式後に初めて事情を聞いた池田は「申し訳なかったという話は会長からもらった」と話した。同専務理事は「仕組みを変えようという話はしていた」と来季以降は海外の活躍を反映させる制度改正を検討していたことも明かしたが、裏を返せば、JGTOの対応が間に合わないほど石川の活躍が凄かったことになる。


(中略)


▼最優秀選手の選出方法 (1)優勝(2)賞金ランク(3)平均ストロークの3部門のポイント(P)の合計。(1)は日本ツアー選手権、日本プロ、日本オープンが各20P、日本シリーズが15P、その他の試合が10P。(2)は1位が40P、2位は38Pと、11位まで2Pずつ繰り下がり、12位以下は1Pずつ繰り下がる。(3)は1位が20Pで、順位ごとに2Pずつ繰り下がる。石川は4勝で40P、賞金ランク1位で40P、平均ストローク1位で20Pの計100P。池田は日本プロを含む4勝で50P、他の部分はいずれも2位で38P、18Pとなり計106Pとなる。


この報道がすべて事実とした上での判断ですが石川遼ファンの私でも、この選定は「はぁ?何それ?」と言わざるを得ないです。

だって、「日本ゴルフツアー機構(JGTO)のMVPはこういう方法で選出します」って決めたJGTO自身が、それを一切無視してるんだから。

確かに石川遼プロがMVP取った方が話題にはなる。確かになる。

でも、国内ツアーでの活躍を元に決めるMVPを、決める側が「賞金王取ったし、海外でも活躍したから」ってルール無視して会長の鶴の一声で決めちゃったら、「じゃあ今年の国内男子プロツアーと国内男子メジャーって何だったんだ?」って思います。素人の私でも。

選出方法を決めた以上は、それを元に選出された池田勇太プロにMVPをあげるべきです。

そして、選出方法に不備があると思うなら、再検討して来年から新しいルールを適用すればいいんです。

もし、会長がどうしても石川遼プロになにかあげたいなら、会長特別賞でも作って賞状と会長のポケットマネーからポンと副賞出せばいい。会長の一存で決められるんだし。

もらった石川遼プロも、もらえなかった池田勇太プロも、それを傍から見ていた他のプロも、そして関係者やファンも、みんな嫌な思いが残るであろう今回の選定。

誰も幸せにならない選定を行った会長の責任は、重いと思います。<参考>
この問題を指摘した小山武明プロのブログ。(09年12月08日の記事を参照)
http://takekoyama.exblog.jp/

<追記>スポーツ報知09年12月8日付で同様の記事が。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/golf/article/news/20091208-OHT1T00034.htm