産科〜小児科の現状を知る勉強会に参加してみる・小児科編

書こうと思っているうちに一月たってしまった...

えーっと、だいぶ記憶も薄れがちなので、ノートにメモしたことから断片的に。

小児科の現状については、原田正平先生がレクチャーしてくれたのですが、こちらは先生のご所属である国立成育医療研究センターのお話や先生のご専門である甲状腺異常についてのご説明を中心にお話しして下さいました。

印象的だったお話を箇条書きにすると...

  1. 昔は多くの人が感染症で死んでいた。現在は感染症での死亡者が減ったために寿命が延びている。
  2. 女性の生存曲線について。昔は15歳までに約25%が死んだが、現在は80年で約75%が生きている。
  3. 小児慢性特定疾患治療研究事業について。成長ホルモン分泌不全低身長症がトップ。→サッカーのリオネル・メッシもそうだった。
  4. 小児慢性特定疾患治療研究事業の死亡者数は1975年から2004年の間にかなり減っている。
  5. エコチル調査というのをやっている。環境が子どもに与える影響について調べている。
  6. 甲状腺ホルモンの話。甲状腺ホルモンは昆布に入っている「ヨウド(ヨウ素)」が材料。ヨウドが不足するとのどぼとけに腫れ物が出来たり、生育が遅れる。ヨウドを摂りすぎても異常になる。
  7. 生殖補助医療の影響もあってか、低出生体重児が増加している。造影剤にはヨウドが入っており、子宮内にヨウドが残ったまま妊娠すると、子どもが甲状腺異常になる場合がある。
  8. コンビニ受診についての質問について)医師は軽く見える症状でも「重い病気があるのでは?」と思って診察している。だから、結果として軽い症状でも救急などで受診するのは仕方ないが、同じ事は繰り返さないで欲しい。
  9. 早期教育の質問について)脳の一次ピークは2〜3歳だが、自我が芽生えるのは10歳ぐらい。それまでに情報を詰め込みすぎると子どもが混乱する。ADHDの子どもは「頭の中に情報の余計な枝葉が残っている状態」という説が最近出ている。
  10. コンビニ受診についての質問から派生して、同じ事を繰り返さない為にはという質問について)素人が病気について勉強するには限界がある。親は子どもの普段の様子をよく見ることが大切。また、かかりつけ医を持つことは勉強する意味でも大切。

難しい話ではありましたが、とにかく刺激になる話ばかりで純粋に面白かったです。身近に医療関係者が居ないので、診療以外で直接医療の話が聞けたのは貴重でした。企画された皆さん、両先生方、本当にありがとうございました。

この講演会があった4/9は「子宮の日」ということで、東京タワーがピンク色でした。

主婦であっても、仕事や趣味に直接関係はなくても、こういう勉強は出来うる限り続けていきたいなと思った夜でした。