大阪はぐれ旅・その1 ムーンライトながらは鼾(いびき)の調べ
私の旅は、23時18分に始まりました。
実は初めて乗るムーンライトながら。昨年3月のダイヤ改正から青春18きっぷシーズンのみの臨時列車になり、車両もJR東海からJR東日本に変わりました。写真はありませんが、使用される車両はかつての特急型車両183系です。
初めてのながらにワクワクしつつ、指定された席にたどり着くと、もの凄い鼾(いびき)が車内の何処かから聞こえてきます。
始発の東京を出て10分少々だというのに、これとは。「一体何時間聞かされるんだろう?」と途方に暮れました...
結果として、鼾をかいている当人(さすがに誰だか特定できた...)が起きていた数十分以外は殆ど聞かされる羽目になり、ここで安眠とは行きませんでした。
しかしながら、ティッシュの耳栓と電車のモーター音が鼾を70%ぐらいカットしてくれたのはありがたかったです。また、ムーンライトながらの座席や車内自体は思ったより快適だったと思います。
この日は日曜日と言うこともあり、満席というアナウンスが繰り返しなされていましたが、私の隣の席は結局誰も来なかったです。緊急用の座席だったのでしょうか。
定刻通りに大垣に到着すると、大垣駅名物、関西方面へと乗り換えるための階段ダッシュが!早朝から大混雑です。
それにしても、何で隣のホームで接続してくれないのだろう...あと車両も何で減っちゃうのか...朝から面倒くさい。
乗り換えた姫路行きの車内は、座席を確保した人の安堵感と、確保できなかった人の怨念が入り交じって、妙な緊張感が漂っていましたw
姫路行きも定刻通りに発車。車窓を眺めると、冬の午前6時はまだまだ夜。線路の周辺はだいぶ雪に覆われています。
30数分ほど乗車して、私は最初の目的地・米原で下車。降車した客の殆どが新幹線やJR在来線に乗り換えるなか、私は一人で近江鉄道の方へ向かいました。
近江鉄道のある米原駅の東口は街灯もなく真っ暗で、目の前には雪の見える山がドーンとそびえています。明るいのは駅のみ。近江鉄道の窓口は開いてすらいません。
列車は既に入線していたので、隣駅フジテックの広告がラッピングされた車両に乗り込み、最初の下車駅・高宮へ向かいます。線路にちらほら残る雪が、雪のない生活に慣れてしまった北国出身の自分には、むしろ新鮮になってしまいました。
車内は私以外にジャージ姿の女子高生が2〜3人とOL風の女性が一人ぐらい。ワンマン運転のため、車掌さんはいません。
暖房の入っている車内ではありましたが、それでもかなり寒かった。ユニクロのヒートテックタイツをはいてこなかったことをもの凄く後悔しました...
乗車中、雪に覆われた田んぼが続く地平線から朝日が昇って来て、雪に光が反射していたのはとても綺麗でした。それ以外は、単線の心地よい横揺れと一面に広がる田んぼが眠気を誘い、半分ぐらい寝ていたようなw
途中駅の高宮で下車し、多賀大社行きの多賀線に乗り換えです。近江鉄道は西武グループなので、車体にはレオくんがいます。
高宮・スクリーン・多賀大社の3駅しかない多賀線。終点の多賀大社でようやく一日乗車券を買うことが出来ました。
そしたら、米原から一緒だったOL風の女性も一日乗車券を購入しているではありませんか!もしや同類(女子鉄)では?と思いましたが、近江鉄道の一日乗車券はかなりお得なので、普通に用事で使っていたのかも知れません。
ローカル線で一日乗車券を買っている人を見ると、真っ先に同類(鉄ヲタ)だと思ってしまうのは習性でしょうか...だって、だいたいそうじゃないですか。(暴言)
多賀線を往復して高宮からまた本線に戻り、土日祝限定のゆるキャラ電車で貴生川へ。
座席にまでひこにゃんのお友達(?)である地元のゆるキャラ、いしだみつにゃんとしまさこにゃんが。「ひこにゃん電車」じゃないのは、何か大人の事情が働いているのでしょうか...(邪推)
それにしても、滋賀は本当に寒かった...
貴生川で米原方面に折り返し、途中の八日市で乗り換えたら、近江八幡まで乗って近江鉄道全線完乗です!
近江鉄道全体の感想としては、さすがに20代〜30代の車世代は少なめですが、比較的乗車率は高かったように思います。JR線と3カ所で接続していることもあって、JRへの乗り換え客を上手くつかんでいるのでしょうか。
近江八幡でまたJR東海道線に戻ると、一気に大阪まで。ここはもう、疲れがピークに来ていて、座席を確保した時点で熟睡。
乗っているだけでも意外と体力を使うのが鉄道旅行。金を失う道と書いて鉄道とはよく言ったものですが、鉄道旅行の後は確実に痩せてる気がしますwすぐ戻りますけど...
大阪駅で環状線に乗り換え、ようやくこの日泊まるホテルにたどり着くと、休む間もなく今度はエレカシさんのライブを観に地下鉄で心斎橋に向かったのでした。
(続く)